相関ヒートマップ
日経平均株価・S&P500・金(ゴールド)・米10年国債利回りの中から基準となる資産を1つ選ぶと、他の主要資産との相関係数を期間別のヒートマップで確認できます。日経平均を基準にした場合は、TOPIX-17業種指数や、TOPIX・台湾加権指数・韓国KOSPIといった他の株式指数との相関も表示できます。相関係数が低い(またはマイナスの)組み合わせほど、分散投資の効果が期待できます。
日経平均株価との相関係数
赤に近いほど正の相関(連動しやすい=分散効果は小さい)、青に近いほど負の相関(逆に動きやすい=分散効果が大きい)を示します。
算出基準日: 2026年7月25日/算出方法: 過去の月次終値から算出した月次リターンのピアソン相関係数(日経平均は^N225、S&P500は^GSPC、金はCOMEX金先物、米10年国債利回りは^TNX、ドル円はUSD/JPY。業種はTOPIX-17連動ETF、TOPIXは連動ETFを代理指標として使用)
ドル円(USD/JPY)を基準にした表示も準備中です。
相関係数の読み方
相関係数は、2つの資産の値動きがどれくらい同じ方向に動くかを-1〜+1の数字で表す指標です。+1に近いほど連動しやすく、0に近いほど関係が薄く、-1に近いほど逆方向に動きやすいことを意味します。
目安としては、次のように読むと分かりやすくなります。
- +0.7以上:強く連動する。片方が下がる局面ではもう片方も下がりやすく、組み合わせても値動きはあまり抑えられない
- +0.3〜+0.7:ある程度連動する。分散効果は限定的
- -0.3〜+0.3:関係が薄い。互いの値動きが打ち消し合いやすく、分散効果が期待できる
- -0.3以下:逆方向に動きやすい。ポートフォリオの値動きを抑える効果が大きい
分散投資では、この相関係数が低い(できれば負の)資産同士を組み合わせることで、ポートフォリオ全体の値動きを抑える効果が期待できます。ただし相関係数は「同じ方向に動くかどうか」を表すだけで、値動きの大きさ(標準偏差)までは表しません。相関が低くても、値動きが非常に大きい資産を多く組み入れればポートフォリオ全体のリスクは大きくなります。詳しくは相関係数と分散投資の関係で解説しています。
※米10年国債利回りは「価格」ではなく「利回り」の変化で相関を計算しています。債券価格は利回りと逆に動くため、「米10年国債利回りとの相関がマイナス」は「米国債(価格)との相関がプラス」と読み替えられます。
※業種別の相関は、日経平均そのものと各業種指数を比較したものです。日経平均は多くの業種を含む加重平均のため、個別の業種指数との相関は総じて高めに出やすい点に留意してください。
※TOPIX・台湾加権指数・韓国KOSPIはいずれも株式指数であり、資産クラスが異なるS&P500・金・米10年国債利回りなどと比べて相関が高めに出る傾向があります。特にTOPIXは日経平均と同じ日本株市場を異なる算出方法(時価総額加重)で見ているため、相関が非常に高くなります。
基準資産ごとの特徴
同じ相関ヒートマップでも、どの資産を基準にするかで読み取れることが変わります。以下は2026年7月25日時点のデータから読み取れる主な傾向です(数値は月次リターンの相関係数)。
日経平均株価を基準に見る
日本株を中心に資産を持っている方が、「他に何を組み合わせれば分散になるか」を確認するための軸です。10年で見ると、日経平均とS&P500(0.01)・金(0.13)・米10年国債利回り(0.05)・ドル円(0.12)との相関はいずれもほぼゼロで、月次ベースでは主要資産との分散効果が比較的得やすい資産と言えます。
一方、直近1年では金(0.55)や米10年国債利回り(0.64)との相関が大きく上昇しています。株高・金高・金利上昇が同時に進む局面が続いたためで、「長期では低相関の組み合わせでも、短期的には一緒に動く時期がある」ことを示す例です。業種別タブでは電機・精密が10年で0.92と最も連動し、電気・ガス(0.23)など内需・ディフェンシブ業種ほど日経平均との連動が弱い傾向が見られます。
S&P500を基準に見る
米国株インデックスを中心に投資している方向けの軸です。注目したいのは米10年国債利回りとの関係で、3年(-0.47)・5年(-0.54)では「金利が上がると米国株が下がる」強い逆相関が出ています。これは、利回りが上がる=債券価格が下がる局面で株も下がったことを意味し、2022年の急激な利上げ局面では株と債券が同時に下落しました。
10年で見ると同じ組み合わせの相関は-0.04とほぼゼロであり、「株と債券の関係は金融政策の局面によって大きく変わる」ことが分かります。金(ゴールド)とは1年0.04・10年0.11と一貫して低相関で、米国株ポートフォリオに金を加える分散効果は、データ上も確認しやすい組み合わせです。
金(ゴールド)を基準に見る
金は利息や配当を生まない資産のため、金利が上がると「保有する機会費用」が大きくなり、価格が下がりやすいとされます。実際、米10年国債利回りとの相関は10年で-0.41、5年で-0.33と、期間を通じてマイナスです。
ただし直近1年(-0.23)・3年(-0.18)では逆相関が弱まっており、中央銀行による金の買い増しや地政学リスクへの備えなど、金利以外の要因が金価格を押し上げてきたことがうかがえます。株式(S&P500)とは各期間で-0.03〜0.12と低相関で、株式中心のポートフォリオに対する分散先として位置付けやすい資産です。なお金はドル建ての価格で計算しているため、円建てで保有する場合は為替の影響も加わります。
米10年国債利回りを基準に見る
米10年国債利回りは世界の金利の基準となる指標で、株式・金・為替の「共通の原因」として動くことが多い軸です。ドル円とは3年以上で0.24〜0.29のプラスの相関があり、米国の金利が上がると日米金利差の拡大から円安(ドル高)方向に動きやすい関係が表れています。
S&P500・金とはマイナスの相関が中心で、金利上昇はこれらの資産にとって逆風になりやすいことが分かります。一方、日経平均とは直近1年で0.64と大きなプラスになっており、日本株では「米金利上昇→円安→輸出企業の業績期待」という経路が働きやすいことも一因と考えられます。
期間による相関の変化
相関係数は固定された値ではなく、計測する期間によって大きく変わります。下の表は、主要5資産のすべての組み合わせについて、期間別の相関係数を並べたものです。
| 組み合わせ | 1年 | 3年 | 5年 | 10年 |
|---|---|---|---|---|
| 日経平均 × S&P500 | 0.23 | 0.20 | 0.02 | 0.01 |
| 日経平均 × 金(ゴールド) | 0.55 | 0.23 | 0.17 | 0.13 |
| 日経平均 × 米10年国債利回り | 0.64 | 0.15 | -0.01 | 0.05 |
| 日経平均 × ドル円(USD/JPY) | 0.13 | 0.15 | 0.00 | 0.12 |
| S&P500 × 金(ゴールド) | 0.04 | -0.03 | 0.12 | 0.11 |
| S&P500 × 米10年国債利回り | -0.24 | -0.47 | -0.54 | -0.04 |
| S&P500 × ドル円(USD/JPY) | -0.14 | -0.04 | -0.02 | 0.03 |
| 金(ゴールド) × 米10年国債利回り | -0.23 | -0.18 | -0.33 | -0.41 |
| 金(ゴールド) × ドル円(USD/JPY) | -0.29 | -0.13 | -0.15 | -0.22 |
| 米10年国債利回り × ドル円(USD/JPY) | -0.20 | 0.24 | 0.29 | 0.27 |
例えば日経平均と米10年国債利回りの相関は、10年では0.05とほぼ無関係ですが、直近1年では0.64まで上昇しています。逆にS&P500と米10年国債利回りは、3〜5年では-0.5前後の強い逆相関でしたが、直近1年では-0.24まで弱まっています。
短い期間の相関は、その時期の相場テーマ(利上げ、円安、AI・半導体ブームなど)の影響を強く受けます。一方、長い期間の相関は複数の局面をならした「平均的な関係」を表しますが、足元の関係とはずれることがあります。分散投資の効果を考える際は、長期(5年・10年)で低相関かどうかを基本にしつつ、直近(1年・3年)で相関が上がっていないかも確認するのがおすすめです。また、暴落時には多くの資産の相関が一時的に高まる傾向がある点にも注意が必要です。実際の暴落時の下落率は暴落プレイバックで確認できます。
「日次ベースの相関」と数字が違って見える理由
ニュースやAIチャットなどで「日経平均とS&P500は強い相関がある」といった情報を見て、当ページの数字との違いに気づかれる方もいるかもしれません。これは算出に使うリターンの頻度(日次か月次か)の違いによるもので、どちらかが誤っているわけではなく、測定している対象が異なります。
一般に語られる「強い相関」は日次リターンをもとにしたものです。特に日本市場と米国市場のように時差がある場合、前日の米国市場の値動きに翌営業日の日本市場が反応する関係を正しく対応させると、相関係数はより高く出ます(世界同時のリスクオン・リスクオフが日々の値動きに共通して強く影響するため)。
一方、当ツールは月次リターン(月末値どうしの変化率)で算出しています。月単位で見ると、各市場には為替、金融政策、その国・市場固有のニュースなど、他の市場とは独立した要因が積み重なり、日々の連動が打ち消し合って、月末の着地点が大きく異なることが少なくありません。日本株であれば、為替(円安・円高)、日銀の金融政策、コーポレートガバナンス改革、特定セクターの独自材料などがその例です。
当ツールが月次リターンを採用しているのは、デイトレードのような短期的な値動きの連動性ではなく、分散投資の効果を中長期の視点で確認していただくことを目的としているためです。短期的な連動性を知りたい場合は、日次ベースの相関の方が参考になります。
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※本ツールで表示する相関係数は、過去の価格データに基づく参考情報であり、将来の値動きや相関関係を保証するものではありません。個別の投資助言を目的とするものではなく、投資判断はご自身の責任で行ってください。