更新日: 2026年7月29日
現金及び現金同等物とは
貸借対照表・キャッシュフロー計算書上の会計科目で、手元現金や普通預金に加え、取得から短期間で満期を迎える高い流動性を持つ短期の金融資産を含みます。
かみ砕いた説明
現金及び現金同等物は、企業の貸借対照表やキャッシュフロー計算書に登場する会計科目です。手元にある現金や普通預金といった「現金」そのものに加え、取得してから短期間(一般的には3ヶ月以内)で満期を迎える定期預金・コマーシャルペーパー・譲渡性預金など、価格変動リスクがほとんどなく、すぐに現金化できる短期の金融資産(現金同等物)を含みます。決算資料で「手元流動性」「キャッシュポジション」といった言葉とともに語られる際は、多くの場合この科目の金額を指しています。
紛らわしい点として、貸借対照表には「現金及び預金」という別の科目が存在する会社もあります。こちらは銀行預金の残高そのものを示す科目で、キャッシュフロー計算書上の「現金及び現金同等物」(3ヶ月以内満期の短期投資等も含む、より広い概念)とは範囲が完全には一致しないことがあります。同じ会社・同じ決算期でも、どちらの科目を参照するかによって金額が変わりうるため、比較する際はどちらの科目に基づく数値かを確認することが大切です。
なお、本用語集ではMMFやリスク資産・安全資産のページでも「現金同等物」という言葉が登場しますが、そちらは個人の資産運用における資産クラスの分類(現金に近い性質を持つ金融商品かどうか)を説明する文脈です。本ページが扱うのは、企業の決算資料における貸借対照表・キャッシュフロー計算書上の会計科目としての「現金及び現金同等物」であり、両者は同じ言葉を使っていても指している対象が異なる点にご注意ください。
具体例
自動車業界トップ5 財務諸表比較ツールでは、5社の現金及び現金同等物を、有利子負債・ネットキャッシュとあわせて指標比較表・チャートで掲載しています。トヨタ・ホンダ・日産は金融事業を除いた製造業単体の現金及び現金同等物、スズキ・マツダは金融事業を区分するセグメントが開示されていないため連結ベースの現金及び現金同等物を採用しており、算出基準が会社によって異なる点を注記しています。