更新日: 2026年8月2日
Revenue Multiple(売上高倍率、PSR)とは
時価総額を売上高で割った倍率(PSR=Price to Sales Ratioとも呼ばれます)。利益がマイナスでPERが算出できない赤字企業でも、売上高さえあれば算出できる株価指標です。
かみ砕いた説明
Revenue Multiple(売上高倍率)は、「時価総額 ÷ 売上高」で計算される指標で、PSR(Price to Sales Ratio)とも呼ばれます。株価が1株あたり利益の何倍まで買われているかを示すPERが「利益」を基準にするのに対し、Revenue Multipleは「売上高」を基準にする点が異なります。
この違いが意味を持つのは、赤字企業を比較するときです。当期が最終赤字の企業はPERの分母(利益)がマイナスになるため、実績PERを算出できません(証券情報サイトでは翌期の会社予想利益に基づく「会社予想PER」で代用されることがあります)。一方、売上高はよほどのことがない限りマイナスにならないため、Revenue Multipleは黒字・赤字を問わず同じ基準で株価水準を比較できます。ただし売上高は利益率を反映しないため、Revenue Multipleが低いからといって必ずしも「割安」とは限らず、その企業の利益率の水準もあわせて確認する必要があります。
具体例
自動車業界トップ5 財務諸表比較ツールのバリュエーション・マップでは、縦軸にPER、横軸にRevenue Multipleを取り、両対数スケールで5社の株価水準を比較しています。2026年3月期が最終赤字だったホンダ・日産は、翌期予想に基づく会社予想PERで比較に加える一方、Revenue Multiple(トヨタ0.85倍・ホンダ0.33倍・日産0.10倍)は実績の売上高から直接算出できるため、赤字企業を含む5社を同じ基準で見比べる補助線として使われています。